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CHELSEA WOLFE チェルシー・ウルフ
<バイオグラフィ>
カリフォルニア出身のチェルシー・ウルフは、常に光と闇を融合させるアーティストだ。彼女が紡ぐ音楽は、ブラック・メタルとブルースに彩られて粗く張りつめたエレクトリック・フォークとも言えそうだが、それは絶望の中でひたすらに溺れるような類のものではない。ニック・ケイヴ、セルダ・ヴァージャンといったシンガー、イングマール・ベルイマンやジョン・ウォーターズといった映画監督に影響を受け、アントニー・ヘガーティに大いに触発されながらも、既に独自のスタイルを築き上げた感のある彼女とバンドの物語は、まだ序章が始まった段階に過ぎないのだ。
幼少期をカリフォルニアの木々に深く覆われた地域で過ごす。チェルシー・ウルフのユニークなロマンチシズムは早くから芽生えていたものの、それは誰かと共有するタイプのものではなく、彼女自身だけが浸るごく個人的なものだった。9歳になると父親が自宅に構えていたホーム・スタジオに忍び込み、こっそりキーボードを弾いたり、自作の曲を録音し始める。その後も作曲自体は続けていたが、その楽曲を他の人に聴かせるべきなのかどうか、ずっと確信を得られなかったという。
転機は2009年に訪れる。パフォーマンス・アート集団の一員となり、数か月に及ぶ海外での生活中に教会や廃墟、個人宅で演じ続けた彼女は、天啓にうたれたように新たな方向性を見出したのだ。帰国後一気にアルバム2枚分の曲を書き上げ、8トラックのレコーダーを使いほぼ独力でレコーディングを開始、やがて完成した作品を1stアルバム『ザ・グライム・アンド・ザ・グロウ』としてニューヨークのレーベル:
ペンドゥから2010年12月に限定ヴァイナルとデジタル配信でリリースする。このアルバムがじわじわと評判を呼ぶ中、2011年になって彼女は活動拠点をロサンゼルスに移し、前作制作時にも手を貸してくれた仲間をライヴ・バンド・メンバーとして迎え入れた上で、いわゆるきちんとしたスタジオに入り、2ndアルバム『アポカリプシス』をレコーディングする。ソロからバンド編成へと移行したことで演奏に力強さが漲り、そうすることでチェルシー・ウルフの作曲能力の高さが浮き彫りになったこのアルバムは同年8月にリリースされ、瞬く間に賞賛を得ることに成功、各方面で2011年年間ベスト作に選ばれる。
当初人前で演奏することにためらいがあったというが、一度ライヴ・パフォーマンスに魅力を見出したチェルシー・ウルフは、今までの遅れを取り戻すかのように積極的に活動を行う。ニューヨークを拠点に活動するポップ・アート作家リチャード・フィリップスがヴェネツィア・ビエンナーレに出展した映像作品で『アポカリプシス』収録曲“モーゼ”を使用したことが華やかに紹介されたのと共に、『i-D』や『NYLON』といった媒体でも大きく取り上げられるなど、アート/ファッション界からの注目度も高い。2012年3月にはSXSW参加を含むUSツアー、4月からは初のヨーロッパ・ツアーを敢行。その後には3作目となるアルバムの制作も予定しており、目まぐるしいペースでの活動から目が離せない。
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