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OLD MAN GLOOM an exclusive interview



●各曲ごとに解説してもらえますか? 簡潔で構いません。

A:
1.Grand Inversion
礼拝堂に入る。聖なる宇宙の恵みの前に跪き、命のひと息に感謝を捧げる。それは汝の身体である脆い殻に届いていく。

2.Common Species
没落に備えよ。浄化の過程に向け必要不可欠な一歩だ、必ずや痛みを伴うものだが。

3.Regain / Rejoin
未開領域の荒れ果てた不毛さの中に美を見出せ。歌えばお前の声が周囲に聞こえるかもしれない。だがその声も吠え狂う風に飲み込まれそうで、その風が声を真の神の耳に届ける。

4.To Carry The Flame
地球の奥底から湧き上がる火の中に浸れ。炎に向かい掘り進むべく土の中に指を突きさせ。倒木の亡霊を火にくべ、オレンジ色の下が空を舐めるように踊れ。

5.The Forking Path
狂乱による目まい、地球の火の光で目がやられる。それでも暗闇へと伸びる細道への行き方を見つけなければならない。この細道は永続のものであり、誰もが歩まねばならないのだ。

6.Shadowed Hand
長く困難な旅と同様、時には休息期間が必要だ。どのみちこの休息は長くはならない。お前を取り巻く環境は静まるかもしれないが、侵入と圧倒の脅威は常に、大いに有り得る。

7.Rats
自分は混沌と自らを取り巻く困窮より上に位置していると考えているかもしれないが、生きとし生きるものは全てに於いて平等だということを考え直すのは良いし、塵の卑しい染みや最も清純なもの、あるいは新雪で覆われた山の頂などといったものと比べた時でさえ、我々とそれらの間には貴賤が無い。

8.Crescent
誰もが愛を必要としているし、最も慣れた例のやり方で愛を探し当てる。この追求に於いて、ある者は他よりも上手くやれるかもしれない。

9.Shuddering Earth
再生の前に我々は暴力的な死を経験するかもしれない。時にこれは必要で、そうすることによって澄んだ目を持って生のままで生まれ変われるかもしれない。暗いトンネルの先に光を再び見るだろう。


●再度Kurt Ballouと組んでいますが、制作過程はどうでした? 予定通り早く進んだのでしょうか?

A: Kurtはバンドのピュアなエネルギーを明確で物質的な形態に変換する上で、最も現実的な方法を考えなければならなかった。想像がつくだろうけど、簡単な仕事じゃなかったよ。錬金術的魔術、生物学的物質移動、幾何学、タイム・トラベル、テレキネシスも含む様々なアプローチが活用されたんだ。


●レコーディング中に特に試してみたかったことは? 過去OMGとしてはやってこなかった新しいことに取り組みましたか?

A: OLD MAN GLOOMは一見対極的にあるものの完全合成に興味がある。光と闇、不協和音とハーモニー、混沌と秩序、男性的なものと女性的なもの、こういったものを持ち込みたかった。我々がこれらのゴールに向かって進む、という意味では上手くいったと信じているが、究極的に成し遂げられたとは思わない。完全体を求めて努めた、あるいは偉大さを求めて努力した、でも目標点にはとても届かなかった、そんな意味で、まだ到達点への過程にあるんじゃないかと考えている。まだまだ続けたいし、仮に究極的な完璧さを成し遂げたとしたら、我々の努力は有り余るところまで行きついた、ということになるかもね。我々の周りにいる他の傷物バンドと比べると完璧に見えるかもしれないが、熱烈に努めることでのみ成し遂げられる境地にはまだ達していないんだ。


●これまでOMGは各メンバーがフルタイムでやっているバンドと比べて、楽しむためのもの/プロジェクトという側面が強かった印象があります。メンバー自身、気が置けない友達とプレイすることを今も楽しんでいるのは分かりますが、自分達自身の考えをよりシリアスに表現しているように見受けられます。さらに、‘バンド’としてタイトになりましたね。頻繁に集まって練習しているわけではないのに、ここまで進化出来たのは何故なんでしょうか?

A: 我々は自分達の船の操縦士だからね。メンバーがそれぞれ離れて過ごしている時は、めいめいに研鑽を積みスキルを伸ばすことに腐心している。究極の支配を求めて自分達の旅を始めて以来、個人レベルで成長していこうとしているし、ユニットとしても良くなっていこうとするのはごく自然なことだね。どれだけ離れていても心と精神レベルではつながっているから、コミュニケーション及び協調能力はより強まっている。


●アートワークに関して、この絵はこの作品のために書き下ろしたのでしょうか、それとも過去に描いたものから選んだのですか?

A: ジャケットやブックレットに載せたアートワークは、世界中に散らばるGLOOM修道院及び研究機関の壁画にある古代様式的象徴の鮮明な複製だ。いくつかの絵は有史以前のものだが、その絵の持つ的確な意味自体は、現在のGLOOM複合体も一部分である古代より受け継がれてきたものだ。絵の持つ重要性と『No』記録に於いて確たる順番で配置された理由についてはメンバー及び側近のみぞ知るものだが、コンセプトの概略は見る者全てに内的探求への入り口として理解されるのではないかな。


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(c) Daymare Recordings / diwproducts